本装置はステッピングモーターに接続されたアーム上にトルクセンサーを配置し、その時々の回転軸にかかるトルクを制御しながらモーターを回転させることができます。もしくは、モーターの回転速度を制御しながら、その時々の回転軸にかかるトルクを記録することができます。
これによりマウス・ラットの足関節に高精度で定量的なトルク負荷をかけながら受動的な屈伸運動をさせることができます(ストレッチング)。また、等速度運動下で微少なトルクから筋線維を破壊するまでの大きなトルクまで記録することができます(筋力測定)。
実験の諸条件は全てデジタル制御のタッチパネルで設定します。
例えばストレッチングモードでは、スティッピングモーターの回転速度(UP・DOWN)、負荷するトルク値、 負荷する時間、繰り返し回数等を設定できます。トルクセンサーからのフィードバックにより、設定した負荷するトルク値が維持されるようモーターの回転が調整されるため、動物をセットすれば実験終了まですべて自動でストレッチが行われます。
筋力測定モードでは、スティッピングモーターの回転運動の方向(静止含む)、角速度、回数、時間の設定ができます。コントローラーは電気刺激装置との同期が可能で、電気刺激による動物の骨格筋収縮とモーターの回転等のコンビネーションが可能です。
トルクセンサーは10 mN・m、100mN・mフルスケールまで互換性のあるセンサーを装着することができ(選択)、ラットの粗大な筋力・関節抵抗からマウスの繊細な筋力・関節抵抗まで幅広い実験目的に対応しています(設置後のセンサーの変更も可能)。
T Mori et al. (2014) Physiological Reports 2(11) e12213
T Mori et al. (2017) J Physiol Sci; doi.org/10.1007/s12576-017-0553-9
測 |
100 mN・mフル | 1 mN・m~100 mN・m (最小分解能 0.01 mN・m=0.1 gf・cm) |
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50 mN・mフル | 0.5 mN・m~50 mN・m (最小分解能 0.005 mN・m=0.05 gf・cm) | |
20 mN・mフル | 0.2 mN・m~20 mN・m (最小分解能 0.002 mN・m=0.02 gf・cm) | |
10 mN・mフル | 0.1 mN・m~10 mN・m (最小分解能 0.001 mN・m=0.01 gf・cm) | |
測定トルク精度 | 1% (ラット・マウスの催眠性による) | |
直線性 | 0.3% | |
繰り返し性 | 0.3% |
回転角 | 0~180° |
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回転速度 | 180°/0.1秒~10秒(テスト時間・回数等はユーザー側で自由にプログラム可能) |
寸法(トルク負荷メカ部) | 250(W)x250x(D)x300(H) |
寸法(コントローラー) | 320(W)x400(D)x180(H) |
電源 | AC100V5A(50/60HZ) |
型式 | 品名 |
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ODF-1 | ラット・マウス足関節用筋機能評価運動装置(データロガー付) |
EK-1510SUS | マウス用表面電極(ゴールドピン) * |
mBED | マウス固定用ベッド * |
電気刺激装置、アイソレータ |