サンプルのイメージを面で捉えることができるライトシート顕微鏡は、組織透明化研究において強力な解析ツールとして作用します。
共焦点や2光子顕微鏡と言えど、全組織をスキャニングして撮像するにはかなりの時間を要します。一方、ライトシート顕微鏡はシート状の励起光を利用することでサンプルの断面からの蛍光を検出することができるため、短時間でのホールイメージングが可能になります。マウスの全脳をおよそ1時間程度で撮像できるようになりました。また、光毒性が少ないのもライトシート顕微鏡の特長です。
弊社ではSmartSPIMと呼ばれるライトシート顕微鏡を取り扱っております。
落射式の蛍光顕微鏡とライトシート顕微鏡の原理
SmartSPIMの特長は、比較的大きなサンプル (マウスの全脳以上) の撮像に適しているという点です。
ライトシート顕微鏡のシート励起は、その厚みが直接Z軸の分解能に相当します。そのためシート励起の中心が最も高分解能とされています。SmartSPIMではこのシート励起の厚みが中心から両端にかけて変わらないように光を出力しているため、サンプルのどこを見ても安定した分解能を維持できるように設計されています。
右の図は、SmartSPIMのシート励起の特長を表したものです。このSmartSPIMで撮像したデータの一部をベージの下部に掲載したのでご覧ください。
SmartSPIMの特長