Zantiks MWP はマルチウェルプレートを用いてゼブラフィッシュ稚魚の行動量を測定するためのシステムです。

自発行動量を測定しサーカディアンリズムの測定に用いたり、また各ウェルに薬剤を投与して毒性の評価に用いることができます。タンクには照明、温度制御機能、そして振動刺激装置が組み込まれており、実験の幅を広げます。

典型的には 24 ウェルプレートを用いて24 匹同時測定しますが、最大で 96 個体まで同時測定が可能となっています。

標準構成

ユニット全体のサイズは幅 190 mm x 長さ 230 mm x 高さ 480 mm で、以下が含まれます。

• Zantiks独自のソフトウェア
• コンピューター
• カメラ
• オーバーヘッドライト
• オーディオ/サウンド出力
• 温度監視
• 振動板
• ライトスタンド
• 標準温度制御

内蔵刺激

• オーバーヘッド照明
  色、明るさ、持続時間をミリ秒の精度で指定可能。環境照明、概日リズムの同調、および光のフラッシュに使用できます。
• 振動刺激
  継続時間、強度、周波数をミリ秒の精度で正確に制御できます。驚愕反応の生成や PPI に適しています。
• オーディオ刺激
  様々なスピーカー オプションを使用して *.wav ファイルを再生できます。驚愕、捕食者の合図、同種の鳴き声などに適しています。

付属機器

• 光スタンド
  LED照明を採用し、明るい光刺激を提供します。光遺伝学、驚愕反応、PPI に適しています。白、青 (470nm)、緑 (530nm) などの様々な波長をご用意しています。他の波長も利用可能です。
  MWP ユニットに直接接続 し追加の電源は必要ありません。
  Zanscript を使用して、刺激の明るさ (ルクス)、周波数、持続時間の両方をミリ秒の精度で制御します。

• 標準温度制御ユニット

  周囲の室温よりも温度を上げることができます。良好な温度の維持やヒートショック対策に適しています。
  MWP ユニット自体から完全に電力供給され、Zantiks スクリプト言語から制御されます。
  周囲温度より最大 10°C 高い温度を制御します。

  • ショウジョウバエの実験では、20℃の部屋で、標準の22℃または25℃を達成。
  • ゼブラフィッシュの胚と幼虫の実験では、25°C の部屋で標準の 28°C を達成。

ソフトウェア

記録されたデータ出力は、.csv ファイルとしてリアルタイムでエクスポートされます。システムは、最大 4 つの個別のデータ ファイルと 4 つの個別のビデオ ファイルを同時にエクスポートできます。出力オプションには次のものがあります。

• 移動距離(mm)
• 平均ピクセル変化
• ゾーンの使用
  • ゾーン内で費やした時間 (秒)
  • ゾーン内移動距離(mm)
  • ゾーンへのエントリー数
• XY座標データ
• XYZ座標データ
• ヒートマップ
• トラックトレース描画
• リアルタイム＆タイムラプスビデオ
• 画像キャプチャ
• ビデオのラベル付け

システムは、Zanscript 独自のスクリプト言語を介して操作され、次のことが可能になります。

• オープンループスクリプト
• クローズドループスクリプト
• オペラントのトレーニング/学習
• すべての刺激をミリ秒の精度で制御