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SmartClear II Pro 高速組織透明化システム



パルブアルブミンをYFPタグした遺伝子改変マウスの透明化脳半球

データ提供:慶応義塾大学 矢野竜太朗 氏, 田中謙二 先生

撮像協力:カールツァイスマイクロスコピー株式会社 佐藤朗氏

使用顕微鏡:ライトシート顕微鏡 Lightsheet Z.1

他組織の透明化映像をご覧いただく場合は、透明化ギャラリーにアクセスして下さい。


CLARITYとは

アクリルアミドベースのハイドロゲルを使い組織を透明化する技術です。CLARITYは脳や臓器などの組織をまるごと透明なハイブリッドゲルに変換することで可視光および蛍光マーカーのアクセスを向上します。それにより、分子ラベリングの技術と組み合わせてまるごとの臓器内のタンパク質や核酸の分布を高精度にイメージングすることが可能です。この新技術は2013年にスタンフォード大学のKwanghun Chung博士、Karl Deisseroth博士らによりNature誌に発表されました。

Smart-Clearのクオリティ


マウス全脳を透明化

マウス全脳

透明化した全脳

YFPイメージング

Easy-Clearで処理することで脂質成分を除去し、スライスや全組織でも素早く透明にします。蛍光標識した組織にも適用できます。


3Dイメージングの取得

GFP (前標識)

Anti-GFP (後標識)

マージ

蛍光標識した組織はもちろん、抗体染色による後標識でも力を発揮します。


脳以外も透明化

心臓

腎臓

肝臓

あらゆる組織でも透明にできます!


ラージチャンバー対応で複数の組織を同時に透明化
マウス全脳用4連ホルダー
 
 
スライス用10連ホルダー
ラット全脳用2連ホルダー(シリンダー)
 
スフェロイド用18ポケットホルダー
ラット全脳用2連ホルダー(カップ)
 
  • マウス4組織を同時に処理可能
  • ラット2組織を同時に処理可能
  • 1-2mmのスライスなら10枚同時処理
  • スフェロイドにも対応


SmartClearⅡ Pro 組織透明化装置

  • 電気分解で起こる「熱」「pHの低下」を低減し、蛍光タンパク質の消光を抑制
  • 電極と組織の間に半透膜を設置、電気分解で起こるカーボン付着を防止
  • 回転式チャンバーで組織をムラなく透明化
  • SDS電気泳動に必要な電圧を広範囲に制御、様々なサンプルを透明に!
  • Proceeding of the National Academy of Scienceに掲載

PNAS 2015 112(46):E6274-8


3Dイメージの撮像
データ提供:慶応義塾大学 矢野竜太朗氏、田中謙二先生
撮影協力:カールツァイスマイクロスコピー株式会社 佐藤朗氏
使用顕微鏡:ライトシート顕微鏡 Lightsheet Z.1


仕様
電圧レンジ DC 0 ~ 90 V
電流レンジ 0 ~ 1.5 A
サンプルの回転速度 0 ~ 10 rpm
リザーバ― バッファーA, B : 500 mL
外形寸法 (W x D x H, mm)
*SmartClear II モジュール
外形寸法 (W x D x H, mm)
*SmartBox モジュール
366 x 375 x 410

210 x 375 x 265
 
温度制御レンジ 室温 ~ 50℃

SmartClear II Pro ラージチャンバー対応高速組織透明化システム
 
※システムの販売は終了しました。後継のSmartBatch+をご検討ください。
 
型式 品名
STM-SC2P ※販売終了
SC-2P01 ※販売終了
SB-2001 ※販売終了
SC-BK023 ※販売終了 後継:SC-CK-40 Clear+キット
SB-L2P10 多目的サンプルホルダーセット
SB-L2P11 ウィンドウスペーサーType-P (3mm)
SB-L2P12 サンプルホルダーセット Type-Rat (ラット脳2個対応)
SB-L2P13 マルチパンチサンプルホルダー (18ホール)
SB-L2P14 サンプルホルダーType-B
SB-L2P15 サンプルホルダー1式(SC-L2P11,SC-L2P12,SC-L2P13,Sc-L2P14)
SB-L2P20 ウィンドウスペーサーType-P
SC-MS スモールメッシュバッグ10個入り
SC-ML ラージメッシュバッグ6個入り
SC-CK-40 Clear+キット(SmartClear用、脱脂バッファ、導電バッファ、半透膜)

 

国内論文実績:

(大脳オルガノイドを透明化し免疫染色にて3次元解析を行なった論文です。)

Hideya Sakaguchi, Yuki Ozaki, Tomoka Ashida, Takayoshi Matsubara, Naotaka Oishi, Shunsuke Kihara, Jun Takahashi. Self-Organized Synchronous Calcium Transients in a Cultured Human Neural Network Derived from Cerebral Organoids. Stem Cell Reports. 2019.

(米国ソーク研究所 Gage Lab 坂口 秀哉 先生)



オリジナルCLARITYの問題点

 組織へのダメージ

・ 強い電気化学反応により重要な生物組織サンプルが損傷するリスクがある

・ SDSの電気分解によりpHが下がり、蛍光タンパク質のクエンチング(消光)が起こる

・ 電極付近で発生するカーボンが組織表面に吸着して黒くなり、イメージングの妨げになる

・ 1方向の電気泳動では電場にムラができ、組織が部分的に透明化されないなどのことが起こる

・ 熱により蛍光タンパク質のシグナルのロスが起こる

コスト

・ 高価な高濃度SDSバッファを大量に使う必要がある

・ pH低下およびカーボン発生のためにSDSバッファを頻繁に交換する必要がある

スピード

・ 組織へのダメージを回避するために低電圧を使わざるを得ず、クリーニングに時間がかかる




CLARITY用 SDSバッファー
仕様
内容量 500 mL
使用期限 10日

 

サンプルSDSバッファA、電極SDSバッファB

SmartClear II用に調製されたSDSバッファーです。一度の使用に5-10サンプルまで可能です。非常にコストパフォーマンスに優れたバッファーです。

EasyIndex 屈折率調整透明化試薬
仕様
内容量 100 または 500 mL
屈折率 1.52

 

サンプルから脂質を除去した段階では屈折率のミスマッチにより完全に透明ではありません。Easy-Indexに浸すことで屈折率を均一にし、サンプルをより透明にしてイメージングに最適な状態にします。

  • 浸けたままイメージング
  • CLARITYサンプルの屈折率調整に最適
  • CLARITY用レンズに使用可能
  • 無害

CLARITYステップ

1、ハイドロゲルモノマーの浸透、およびハイドロゲルの組織重合

EasyGel

ハイドロゲル

(1)EasyGelハイドロゲル重合システム

処理時間:1-2日


2、SDS溶液中での電気泳動により組織の脂質を除去

SmartClear II

SDSミセルと一緒に脂質を除去

(2)SmartClearII高速組織透明化システム

処理時間:1-3日


3、分子ラベリング

組織まるごと染色

顕微鏡観察

脱色剤で脱色

4、3次元イメージング

Easy-Index


EasyClear
EasyGel

(3)免疫染色ステップ(EastClearまたはEasyGel)

処理時間:2-4週間



EasyIndex 屈折率調製透明化試薬
型式 品名
EI-Z1001 Easy-Index 屈折率調整透明化試薬 (500 mL)
EI-Z1011 Easy-Index 屈折率調整透明化試薬 (100 mL)



CLARITYに関する特集記事はこちら

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