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定評のあるTDTのプロセッサシリーズからタスク制御機能を強化したモデルが登場しました。iConZは行動神経科学研究用のスタンドアローンプロセッサです。正確なタイミングでビヘイビアイベントを制御し、音響刺激の制御、嫌悪刺激の制御機能等を備え、さらに動画やファイバーフォトメトリ―のシグナルを記録することが可能です。
TDTの他のすべてのプロセッサと同様、iConZはリアルタイム制御を行うシグナルプロセッサを内蔵しており、すべてSynapseソフトウェアにより制御されます。iConZはUSB3.0インタフェースで直接PCに接続することが可能で、インタフェースカード等は不要です。SynapseのモジュールソフトウェアであるPynapseコーディング環境により、iConZはどんなタスク制御にも対応が可能です。
iConZはモジュール式になっており、まず4つのスロットを備えたiConZ-4、あるいは2つのスロットを備えたiConZ-2インタフェースコンソールを選択します。構築したい実験に合わせ、スロットに適切なモジュールを挿入して使用します。
報酬、キューライト、レバープレス、ノーズポーク等を制御します。
オペラントコンディショニング、スタートルレスポンス、パブロフ型条件付け等に使います。
ビヘイビアイベントとタイムスタンプを同期してビデオキャプチャを行います。超高速フレームレート、高解像度。
フィアコンディショニング、フットショック、条件付け場所嗜好性試験などに使います。
赤外線ビームの遮断を検出し、ケージ内/迷路内での動物の場所を検出します。
3.3VおよびTTLトリガーによりデバイスを制御します。
ファイバーフォトメトリー記録、およびオプトジェネティクス刺激に使います。
Pynapse(パイナプス)はSynapseソフトウェアのアドオンソフトウェアモジュールで、ビヘイビアコントロール用のPythonベースのコーディング環境です。シンプルで使いやすいビヘイビアインタフェースを提供するためにTDTが一からデザインしたもので、2つの特徴があります:
一つ目はステートを基盤としたインタフェースです。タイマーと動物の反応を参照して次のビヘイビアステート -報酬、罰、ライト/音/匂い等特定の感覚キューなど- が決定されます。
二つ目はオートコンプリート機能で、入力や出力などを示す難解な記号を入力する必要がありません。あるイベントについてどんな選択肢があるのかが直感的にわかり、文脈依存的なメニューを表示してビヘイビア環境の素早いコーディングを助けます。
・イベント駆動型のビヘイビアステート
・ビヘイビアトライアルとブロックにトレーニングシーエンスを統合
・ブロック化されたトライアルで動物のトレーニングを加速し、実験パラダイムを整理。
・動物のパラメータを記録するビルトイン集計機能(例:レバープレス、報酬、ノーズポーク、罰などの回数)
Pynapseはビヘイビアコントロールのデザインをシンプルに行えます - 右クリックで定義されたパラメータ(報酬、レバープレス、ノーズポークなど)のステートとメソッドのオートコンプリートが行え、何を実行するかを選択します。
イベントパラメータ(ノーズポークの時間、レバープレスの回数など)を制御し次のステートをトリガーします。ビルトイン集計機能がこれらのパラメータを監視して報酬(ペレット/スクロース)、報酬無しでトライアル終了、あるいは罰等をを実行します。動物の学習を監視するためにリアルタイム集計解析機能を使います。
ビヘイビアトライアルとブロックによりトレーニングシーケンスの完全な制御が可能になります。動物をトレーニングするためにシンプルにトライアル数を選択し、1ブロックのトライアルを数時間から数日にわたって実行してトレーニングパラダイムの強化を行います。
トレーニングトライアルに関連するすべての数値、例えば成功率やラーニングカーブなどが実験中に保存されます。これらの集計結果を次のセッションに反映し、次のレベルに移行するかまたは失敗だったかを判断します。
PynapseはiConZとシームレスに統合されるようにデザインされています。iConZからの情報(入力、出力、タイマー等)がPynapseコーディング環境に抽出されます。iConZからの入力、および他のイベントやタイマーを参照し、コーディングにしたがってステートが遷移します。
PynapseはイベントベースのPythonプログラミング環境です。Pynapseでコーディングする際、ビルトインのオートコンプリート機能によりすべてのステートおよびメソッドのコールに簡単にアクセスでき、詳細なPythonコーディングの知識を必要としません。必要な知識はif-thenステートメントと四則演算程度です。
トリガーやGizmoパラメータのようなSynapse入出力への直接的なアクセスにより、数十msオーダーでのクローズドループ制御が可能です。Pynapseで遅いイベント(誘発反応のアベレージング、神経発火パターンの処理など)を取り込み、視覚、聴覚、電気などの新たな刺激をトリガーします。
Pynapseは誘発反応などのSynapseのデータにアクセスし、視覚刺激および電気刺激の誘発反応をリアルタイムに可視化するためのオンラインアベレージング等の処理を実行できます。ユーザーは神経発火パターンにアクセスし、クロスコリレーションを実行し、クローズドループでそれを参照して次のトライアルの刺激パターンを変更し実行できます。