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ファイバーフォトメトリ―はカルシウム感受性蛍光タンパク質を用いて脳の活動を測定する技術です。電気生理と比較してローコストで手技・解析が容易なため、自由行動下の動物の脳活動を記録する主要なメソッドとして瞬く間にポピュラーになりました。TDTは専用のハードウェア&ソフトウェアを開発することでこの技術の導入の敷居をさらに下げました。特に、特定の周波数の搬送波で励起光を変調することでシグナル/ノイズ比を高めて微小なシグナルを検出できる「ロックインアンプ」の機能を搭載している商用の数少ない製品です。RZ5Pはファイバーフォトメトリ―用のスペシャルパッケージです。
励起光源の制御とフォトセンサーからの信号の記録を1匹または複数匹の動物に対し行います。Synapseソフトウェアの機能の1つであるファイバーフォトメトリ―ギズモを使うことで、すぐにでも動物の行動と生理学応答記録の実験を始めることができます。RZ5Pは最大で4chの光シグナルの制御ができます(例えば、GCaMP励起、RCaMP励起、自家蛍光およびオプトジェネティクス刺激、といった具合です)。フォトセンサーからのシグナルは最大で2chから同時に記録できます。
ファイバーフォトメトリーシステム 構成
型式 | 品名 | 数 |
---|---|---|
RZ5P | RZ5Pベースステーション 2DSP | 1 |
PO5e | ギガビットPCIカード(w/optics) | 1 |
大阪大学 蛋白質研究所 高次脳機能学研究室 山口隆司 先生
「自作の光学系とRZ5を組み合わせて、ファイバーフォトメトリ―を行っています。一度、プロセッサーに対するサーキットを組んでしまえば、2部位間からの同時活動記録や、オプトジェネティクス法を用いて上流核を刺激しながら、下流部位からの神経活動記録も行うことが出来て、応用範囲が広いです。さらに、同時映像記録と組み合わせることで、行動記録・神経活動記録・光刺激の3点セットでの実験が可能となります。」